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2007年02月26日

歴史主義的アプローチ

おおげさなタイトルだけど、ようは由来とか語源とか調べるのが好きなわけで。

たとえば電話関係の仕事をはじめるときに、
電話>telephone>tele phone>tele phonenic(遠隔音素)
というのを調べたり。

歓喜の歌をチェロで練習するときに、
ベトベン>シラーの詩>シラーってどんな人>「カリアス書簡」読もうかな、、いや、辞めた
となったり。

そんで、今もチェロで引く曲の由来を調べていたりします。


[Aura Lee]

作詞 W.W.Fosdick 作曲 George.R.Poulton
1861年オハイオ州シンシナティにて出版
南北戦争時代の愛唱歌
北軍の兵士たちが故郷に残した恋人を思って歌った曲
(ちなみに「あの」ウエストポイント陸軍士官学校の卒業歌ArmyBlueも同じメロディ!)

日本語訳(asatakaの意訳なんでかなーりあやしい)

黒い鳥が春、柳の木にとまって身じろぎするとき。
私は彼が歌うのを聞くの、オーラ・リーを歌うのを。
オーラ・リー、オーラ・リー、金の髪の乙女よ、と。
そして陽射しがあなたと共にやってきて。
つばめ(黒い鳥)は空に舞うの。


曲だけ聞くと、なーんだか大草原の小さな家かよ、暖炉とだんらん家族でおとうちゃんがヴァイオリンを弾いて、
おかあちゃんが歌うのかよ、とイメージしてしまいますが。

ぜんぜん、違いますね。

戦争に行った人たちが、故郷の恋人が自分の帰りを待ってるのを思い、歌うって。
きっと、夜営の焚き火にあたりながら、歌の上手い下士官が歌ったりしたんでしょう。
あたりが濃い闇に包まれ、明かりは焚き火だけ。
パチパチと木のはぜる音がする中、せつなげに歌ったんかなあ。。。

ちょっとスタンス変えないと、弾けませんよ、これ。

腕を広げて、顔をあげて

ちょい前に話題になった「鉄コン筋クリート」を見てきました。
うん。よかったです。思い返すと細かいところでいろいろと、うーん、それどうよ?ってとこはあったけど。
ま、見てる最中は呑まれていたんで。

そいで、映画を見たのは久しぶりだったからなのか、
見終わったあとにちょっとトリップ状態になっていました。
なんかね。目に映るものがいつもと同じものでもちょっと違うんです。
色合いやそういうものが変わるわけではなくて、なんでこれを見落としていたんだろう、って感じで。
いままで、なんだかフィルタされていたものが、すっと飛び込んでくる。
目に映ったものが、直接、脳にというか心にというか、入ってくる感じ。

で、それで思いだしたのが、チェロの先生が言ってた、
「心が閉じちゃうと、いいものも入ってこなくなるんですよ」
「そういうときって、何やってもうまくいかなくて、チェロを弾くのもすごく辛いんですね」
ということば。

聞いたときは、よくわかんなかったけど、いまはよくわかったかも。
で、今日のチェロのレッスンはフィルタがとれていたせいか、すっ、と入ってきて。
とてもよかったです。ピッチはずれまくってましたが。

腕を広げて、顔をあげて、にやり、と笑って、何でもこい、受け入れてやる、ってな感じが
生きてくってことなのかなあ、と思いました。

お金ないけど、やっぱときどき映画とか見なきゃね。

2007年02月18日

リスク算定の方法

ちょっとわかんないのでメモ。
調べなきゃ、ってことですが。

製造機器製造業の風評被害についてのリスク算定モデルってあるのかどうか。
あるとすれば、どんなものがあるのか。

情報セキュリティ関連の提案書をたくさん書かなきゃならないような状況で、
リスク算定をざっくりとしている(たぶん、だいぶ嘘なんだろうな)んだけれど。

IPAが出しているウイルス被害による想定被害額算定モデルを流用して、
SQLインジェクションとかDoS攻撃によるダウン時の被害額はざっくり作れたんだけれど、
風評被害についてはまったく想定被害額が出てこないんだよね。
ガートナージャパンとかもってるんかなあ。

2007年02月03日

ログの管理

ログの管理について思ったこと

・フォレンジックには使えない。
一般的なログには証拠能力はないそうです。
つうか、ログファイルにアクセスがあった時点で、証拠ではなくなるわな。
タイムスタンプ変わるし。

・日常的にチェックすべし。
まあ、なんらかの処理をかけて、日常的にチェックできるようにする必要がある。
そのためのログ解析なんだけどね。いつ誰がチェックするか、という部分も明確に。
例えば、毎週月曜日の午前中にログ解析レポートを複数人でチェックする、とかね。
決めておかないと、誰も見てくれなくなって、運用から落ちて、ログ取ってる意味がなくなるから。
(前にも書いたけれど、フォレンジックには使えない、から)

・複合してのチェックが重要。
あるサーバのログだけ見てもわからないことが。というわけで、複数のサーバのログを
集約してみるといいかもしんない。
システム単位とかね。難しいかもしんないけど、WebサーバのアクセスログとDBサーバのクエリログは
あわせてみておくべきでしょう。誰がどこからアクセスしたか、というのが、IPアドレスが信用できる限りは、
わかるので。可能なら、DHCPサーバのIPアドレスリースログとMACアドレス=ユーザのログも
組み合わせて、本当の意味での「ユーザ認証」を行うのがいいんですが。
ORACLEとかやってそうじゃん?社内でさ。

・ログの取り方も考えよう。
どのログを残すのか、ということ。何のためにログを管理するのか。
セキュリティチェック? パフォーマンス指標? ユーザビリティ把握?
ただ漫然と取っているだけでは実になりませんよー。
で、目的が決まったら、それに適合するログだけを取りましょう。
欲張って、あれもこれも、というのは感心できません。
(サーバ毎に目的が異なるのはOKかと。FWとプロキシとメールサーバで同じ取り方をしてはダメ。)

まだまだ続くよ。

セキュリティ対策メモ20070203

ネットワーク屋という看板を掲げているつもりですが、
社内では、コンピュータやネットワークに絡んでわからんことがあったら、
まずasatakaに電話しよう、メールしよう、ということになっているみたいです。
2000人近くから撃たれる日々。。。独立したらもっと稼げる気がする(苦笑)。
つまりアウトソースしたらもっとお金がかかる(泣)。

そんなんはどうでもいいですが、いろいろとセキュリティ面で直しておかないとまずいことが
多々あるので、そんなことをメモしておこっと。

・ウイルス対策ソフト統合管理ツールから、ウイルス対策ソフト未導入PCが検出された場合に、
そいつに向かってメールとか「net send」コマンドで警告を投げる仕組み。
たぶんSQLで検出記録をDBから引っこ抜いて、コマンド発行するバッチを1時間に1回くらいスケジュールしておく感じ。

・社内システムとかそういう情報を見る場合は、必ずVPN。DMZは顧客向けに。
社員向けだけどどうしてもDMZ、というのならば、セグメントを分けるべき。

・やっぱり教育。社内ブログとかできたみたいだから、そこで講座を張るべきかな。
教育用コンテンツ作ってる時間を業務と認めてくれないかなあ。。。
あとはそのあたりの得意な人たちが部署越えで集まれたらいいんだけど。

・サーバのパッチ適用。サーバがとめられないからって、年1回とかまずいでしょ。
そのあたりの運用をどうするのか。専業で一人、割り当てるのか。
各システムの担当者が面倒を見るのか。24-365とかほんとに必要か?
ロードバランサは何のためにある? サーバの冗長化で1ヶ月交代で稼動? コストは? リスクは?
そのへんのアセスメントできてる? このあたり、やっておかないと。

・バルネラビリティの情報収集。そんなんやってるヒマはない。でもやんないと。
自動化できない部分。アウトソース?外任せでいいの?ターゲットベースじゃないと意味なくない?
そもそもレイヤ7以上のバルネラビリティは企業風土とか社員の性格とか。
。。。俺自体が脆弱点ですが、なにか?

・無線LAN。全チャネル、全周波数帯に対して妨害電波を出すとかね。物理的な使用禁止。
使う必要があるところだけ、ジャミングを外していく。ベースDeny、部分Accept。そういう考え方が必要。
無線は見えないだけにより重要。

・ログ取らないと。なにが正常かわかっていないと、異常なことが起こっても、異常かどうかわからんしね。
あとはそのログをならして、ログをチェックする必要があり。
ただし、ログは現象面しかわからないので、CovertChannelとかSQLインジェクションとか
正規のアクセスに紛れ込んでこっそり行われるアタックには対応できないし、
IPSとかIDSとかTripwireとかがいるよね。SSLもアクセラレータを使って、処理を分離して、
デクリプションしてからIPSかけて、サーバにパケット渡すようにしたい。ホントは。

まだまだ続く。

ログ解析のシステムを導入する提案書を書け、といわれたのが、
そもそもこんなのを書いている発端。
ログの管理って、運用全体のどの部分なのか、わかんないしねー。

・インターネットへのHTTP/HTTPSでのアクセス。
いまや唯一の通り道。SkypeもWinnyもSoftEtherもここを通り抜けていく。
ユーザーが明示的に認証を通過しない限り、インターネットにHTTP/HTTPSを通さないプロキシを。
認証はLDAPとかと連携。あとはアクセスの記録をがっつり取得。
HTTPSもURLからSkypeとかWinnyとかSoftEtherとかわかったらいいんだが。
IPアドレスでのインターネットへのHTTP/HTTPSを止めてしまおうか。

・リスクアセスメント。セキュリティ対策に使えるリソースが企業規模に比べて小さいと思うけど、
その小さなリソースでどうやって対策していくか。
極端な話、大事なサーバ以外はつぶれても、クラックされてもOKとか言える状態に持っていくとかね。
このサーバが潰れたらお仕事できません。このシステムが止まったらお仕事できません。
このデータが飛んだら支払いできません。この人が死んだら、ネットワークを維持できません(苦笑)。
というところを被害額に換算するテクニックが必要。被害額とそれが起こる確率がリスク(コトニー法?)。
で、それに対していくらお金をかけるか、っていう議論ですよ。asatakaの勤め先はそれができない。
なんでか?コンピュータとかサーバとかネットワークがなくても、最悪、仕事できるから(苦笑)。

リスクが算定できない状態でのセキュリティ対策は勘で総当りになるわけで、ああ、胃が重たい。
なんで俺がここまで考えなきゃ。。。ぶっちゃけ、あの会社、辞めたい。。。他人事にしたい。。。
とは言うものの、できることはしておいてあげよう。どちらにしろ、実家継ぐまでにあと1、2年しかないしな。

ちょっと細かい話まで落とそうか。

・サーバの運用。
サーバには、
基幹業務(昔、メインフレームでやってた部分)、
分散システム(各種申請業務とか人事管理とか)、
事業部もの(設計支援システムとかCAD系とか単なるファイル+イントラWebサーバとか)、
ネットワークもの(メールとか社内ポータルとか社内ブログとか)、
個人もの(自分のPCでこっそりWebサーバとかCVSサーバとか動かしてるやつ)
があるんだけど、
それぞれに対して、どうやって運用していくか。
正直、個人ものや事業部ものの面倒は見たくないけど、こいつらを見ておかないと、
ここを踏み台にされたり、こっからCovertChannel張られた場合にどうしようもないことになる。
しかも、インシデントがおきたら、ネットワーク屋のasatakaの所為にされると思う。

(ことコンピュータ+ネットワークに関してはみんなわからないから無責任になりがちなのだ。
 自分が悪いと明示的にわかっていれば他人を非難しにくいが、自分が悪かったことがわからんからね。
 責任範囲を明確にできていないのも良くないんだけどさ。何のために子会社かしたの?>情報システム部門)

というわけで、結局はこいつらのパッチ管理をしなきゃいけないわけだが。
検出の仕組みはある。導入してもらうこともできるだろう。が、パッチ当てはどーする?
再起動したくない、とか、大丈夫なの?検証とった?、とか。
そういうときのために二重化してほしいわけだが、そこまで頭が回る人がいるはずもなく、
考えてみたけどリスク算定ができないために説明できなかったりして、じゃ、どうする?
止めるしかない。バックアップをとって、パッチ当てして。
でもMSは月に一回、パッチをリリースするよ?月に1回、そんなことするの?誰が?
俺、休日出勤したくないよ。平日休むと仕事溜まるし。組合もゆるしちゃくれないよ?
このあたりで、サーバの仮想化、という話が出てきてくれると嬉しいですね。
電気代も馬鹿にならんのですよ?

・いらないサーバの撤去。ひとつのサーバで複数のWebサービスを立ち上げられることをご存知ない方が
結局、多すぎるんじゃなかろうか。しかもそのサーバは工場の片隅だとか、事務所の窓際におかれている。
おいおい。それで24時間365日の運用を要求するのか?

・サーバルームの空調とか電源とか。電源、止まるよね。定期点検で。自家発とかないよね。
ほんとに24時間365日動かしたいものは外に出しておかないと。。。
でもほんとに24時間365日動いてほしいのって、メールぐらいだよね。。。

・さてさて、結局、コンテンツのことまで考えないといけないみたい。やっぱり勘でアセスメント?
<時間帯での稼動要求>
A=24時間365日無停止レベル、B=日曜日停止レベル、C=土日停止レベル、D=平日9時5時レベル
<データがなくなったときの被害度>
A=会社としての存在がアウト、B=会社全体のビジネスが停止、C=事業部のビジネスが停止、D=会社全体に影響はあるけど、代替は可能、E=事業部に影響はあるけど、代替は可能、F=誰かが怒られるくらい(俺?)
<情報漏洩時のインパクト>
A=顧客情報とか世間的にマズイ、B=業者への発注とか見積もりとか一部ビジネス的にマズイ、C=社員にごめんなさい
アセスメントって難しいね。なんか基準とかあればいいんだけど。
コンサルタントの人が高いお金をもらっているのもわかる気がする。
でもね。アセスメントって外に出したらダメな気がするんだけど。
っていうか、それができる人間が会社に一人もいない、っていうのが大ピンチだと思うんですけど。